万年筆

こんにちは。月明設計室の中込です。

 開業してまもなく1カ月。まだまだわからない事だらけの模索の日々。毎日があっという間に過ぎていきます。以前とは異なりインターネットをよく見るようになりました。以前も見ていたので、より多く見るようになったというのが正しい。特にインスタグラム。なかなか手強い。月明設計室もはじめており、実例がまだないので、以前住んでいた鎌倉自宅の写真やら事務所の写真やら建築旅行の写真やらで何とかやっております。ビジネス用のアカウントなので、どのぐらいの人の目に留まっているのかがわかるのですが、…正直全然です。これでは伝えたい事を伝えたくても土俵にすら乗らない。どうしたら良いのか頭を悩ませます。…と同時に、本業の設計で手一杯という状態に早くなりたいとも思ったり、、と色々考えます。

 そんな中、フォローしてくださっている方の写真や、参考にと検索して色々と見ているうちに出てくる写真から、興味を覚える自分の知らなかった世界をたくさん見る事ができます。これは大きな収穫でした。これぞ現代社会という感じ。いい面もありますね。

 日本にはたくさんの優秀な設計者の方がいる事いる事。私と同じように個人で設計事務所を立ち上げ頑張っている人の姿だったり、設計された住まいの一部を垣間見たり、丁寧につくられている方たちがたくさんいらっしゃり、いい刺激をもらいます。

また食器等の日用品をつくられている作家さんの多い事多い事。どれもこれもが素敵です。

 そんな時に大切なのは自分にはどれが合っているかという目を養う事。自分の性格や暮らし、身の丈に合っているかという事。特に最近は、これを10年後、20年後、ずっと使いたいと思えるものかどうかという視点で見る事。住まいと同じです。そうするとだいぶ見えてきます。

 そういった素敵な作家さんの食器等の日用品を販売されているお店も、本当に素敵な場所が多いです。お店をされている方は、日本全国の素敵な作家さんの中から選りすぐりのものを販売しているので、目が肥えているのでしょうね。それぞれお店の運営側の人柄や考えがその場所にも表れています。その人たちの世界観が見えます。審美眼をもっている高い美意識に包まれているので、参考になります。

 以前、暮らしの手帳に掲載されていた井出恭子さんのご自宅。目利きですね。惹かれるものがあり、ヤエカさんで検索してみると出てきたYAECA HOME STOREの写真。外観、玄関ポーチ、玄関ドアから垣間見る室内の様子、室内展示風景、出窓。

 京都のガラス作家 小林裕之さん・希さんのグラスがいいなと検索してみると出てきた滔々 町家の宿の写真。築100年の町屋。一棟貸しの宿伯施設との事。倉敷に行きたい。旅行したい。

 インスタグラムをフォローしてくださった方の写真を見ていると出てきた素敵な場所。ここ行きます。ありがとうございます。

 忘れないように書き留めます。

 去年から手帳に書き留めるようにしています。もう一年半ぐらい続けています。手帳に書くのが一番良いようです。忘れないようにする為に形と風景と雰囲気、何となく匂い見たいなものも、その時のはじめて見た印象を記憶に留めるのに適していると思っているからです。誰に見せるでもなく、自分様なので、ささっと書けるように。

 そこで今、絶賛大活躍中なのが、万年筆。これはいいです。今まで、時間がかかっていたペン先の動きもささっと動く。丁寧に書くには、他にも方法はあるかと思いますが、ささっと書くにはとてもいい。

 最近、購入しました。発端は、アマゾンプライムで見た滝藤賢一主演の「俺のダンディズム」。ダンディの身だしなみを覚え、ダンディな男になっていくサラリーマンのお話。2014年に放映されていたそうですが、私が見たのはつい最近。第2話の万年筆のお話を見て、前々からほしかった万年筆欲求が爆発。ダンディな大人になる為に、6月はちょうど私の誕生月でもあったので、妻に懇願し、銀座伊東屋にて購入しました。

 私が購入したのはウォーターマンの万年筆。今まで購入したどの筆記用具より高い買い物でした。この万年筆を使って、お客様、友人、知人に手紙を書こうという考えで購入したのですが、少し使い始めると、書き味が癖になり、今はほとんどこの万年筆。

 伊東屋で購入する際には、いくつか複数、その他メーカーの万年筆を試しました。当たり前ですが日本のメーカーは日本語を書くのに向いていたり、海外メーカーはローマ字を書くのに向いていたり、軽かったり、重かったり、細かったり、太かったり様々です。

 私がウォーターマンの万年筆にした理由は書き味です。少しカッ、カッと書いているペン先が音を立てて紙をこするような感じが良かった。フォルムや重さ、手に馴染み、書き味がしっくりきたのです。妻は他の万年筆の方がしっくりきたようです。人ぞれぞれ普段から書いているペンの持ち方、筆圧、文字の大きさ、色々な所から馴染む万年筆が違うようです。面白いです。

 私はこのウォーターマンの万年筆が自分に合っていると思い購入し、実際使ってみて予想以上に私の生活の一部になるような存在になっています。ずっとこの先、大切に使い続け、10年、20年後も在り続けるものになればと思います。 ……俺のダンディズム。

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椅子を置いてみた 大きな掃出し窓のそばに なんだか居心地良さそう 見るような眺めはないけど空が見える 直接ひかりがあたってないのに 明るくて 爽やかで 清々しい 椅子もうれしそう ちょっと休憩したり 本を読んだり お茶を飲んだり そこで過ごす時間がお気に入りになった 縁側のような場所ができた - そこに在る豊かさ ささやかないい時間 いい住まいのご提案をさせていただきます -  

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